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2023年08月20日

エアコン以外の夏の暑さ対策、エクステリアなどによる部屋を涼しくする方法とは!

夏は外だけでなく、お部屋も暑くなります。
そんな時にエアコンをフル稼働させると電気代が高くなるばかりか、冷気による乾燥や直接当たる風が苦手な方もいると思います。
でも、エアコンに頼らずとも涼しい夏を過ごす方法は実はたくさんあります。
窓を開けて換気を行う、遮熱カーテンを利用する、家電の使い方を工夫するなどの手軽な対策から、住宅リフォームやエクステリアでの日射し対策まで、さまざまな視点からお部屋を涼しくする方法をご紹介します。



※YKKap情報サイトより。

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■部屋が暑くなる原因

【日本の夏の平均気温と部屋の暑さの関連性】

昨年の気象庁の発表によれば、昨年の夏(6~8月)の平均気温は、1898年の統計開始以降2番目に高い値となっています。特に都心部ではヒートアイランド現象の影響により上昇しています。
それぞれの家庭により、建物の断熱性能や冷房の設備、その使用方法が違うため一概には言えませんが、この温度上昇はお住まいの部屋の室内温度にも影響を与えています。特に日本の夏の特徴である高湿度が組み合わさると、熱中症や体調不良のリスクが高まってしまいます。

【部屋が暑くなる原因】

部屋が暑くなる原因を少し詳しく見ていきましょう。一部を挙げてみると

《窓の材質》
日本の住宅に使われている窓の多くは、アルミサッシとガラスの窓が一般的です。
アルミは熱を簡単に通し直射日光を浴びるとすぐに熱くなり、部屋に熱を放出、ガラスも通常であれば簡単に熱を通してしまうため、それらが部屋の温度上昇のきっかけとなります。

《家・マンションの構造》
屋内に溜まった熱は、外に放出しなければ部屋が暑い状態が続いてしまいます。
ですが日本の住宅は熱が逃げにくい構造になっていることが多く、室内に熱がこもりやすいと言えます。

《日が入りやすい間取り》
間取りによっては、熱が入りやすく逃げにくい環境になっているケースがあります。
日当たりを重視して窓が南向きになっているため、日光が入りやすく、室温が上がりやすい状態となります。



■手軽な方法で部屋を涼しくする方法一覧

部屋を涼しくする方法として一般的なのは、エアコンの冷房(クーラー)です。
ですが「エアコンに頼りすぎず、電気代を節約したい」「クーラーの風が苦手」という方もいます。エアコンを使わずに涼しくする方法をご紹介します。

【窓を開けて部屋の熱を逃がす】

まず、外からの風を取り入れるために、部屋の窓と反対側にある窓を開けることで外気が部屋に入り、部屋の中にこもった熱気を外に逃がすことができます。
この抱方法は気温が下がる夜間に効果を発揮しますが、気温や湿度によっては効果が薄れます。特に、高温多湿な日には窓を開けても部屋は涼しくなく、また窓を開けることで明るさにつられて外から虫がはいってしまうこともあります。

【サーキュレーターや扇風機を活用する】

部屋を涼しくするために、サーキュレーターや扇風機を活用する方法もあります。
ただし世界保健機関(WHO)では、気温が35℃以上になると扇風機の使用では熱中症を予防できないと注意を促しています。高温多湿の環境下で扇風機を使うと、かえって熱中症を誘発する可能性があるため、適切に使用することが重要です。

《風を通す》
サーキュレーターや扇風機を使用すると、部屋中の空気を循環させて風を通すことで部屋全体の温度や湿度を下げることができます。また風を当てる場所や角度を調整することにより効果的に涼しさを感じることができます。

《水を使う》
サーキュレーターや扇風機に濡れたタオルを掛けたり、風に霧吹きを吹きかけてミストを作ることで、風が通る際に水分が蒸発した気化熱が発生し、より涼しさを感じることができます。ただし、水と機械は相性が悪いので、水滴がサーキュレーターや扇風機を濡らさないように注意してください。

【三大局所を冷却する】

体を冷やす場合、三大局所と呼ばれる場所を冷やすと涼しくなります。
 ①前頸部の両脇(ぜんけいぶ:首の前面の左右)
 ②腋窩部(えきかぶ:両脇の下)
 ③鼠径部(そけいぶ:脚の付け根の前面)
これらの部位に冷却剤を当てることで血液の循環を促進し、体温を下げることができます。特に前頸部の両脇に冷却剤を当てると体感温度を下げる効果が高いとされています。ただし冷やしすぎには注意が必要で、体調を崩さないようにしましょう。

【遮熱カーテンの利用】

遮熱カーテンは、太陽の光線を反射または吸収し、熱の伝達を防ぎ、部屋の温度上昇を抑制します。
夏場には日差しを遮ることで部屋の温度上昇を抑え、冬場には窓からの熱逃げを防ぐ役割を果たし、部屋の温度を保つことができます。
選び方のポイントは三つ。遮熱率、素材、サイズです。
 ①遮熱率:数値が高ければ高いほど、より効果的に部屋の温度を下げられる。
 ②素材:アルミ蒸着加工や遮熱糸を使用したものなど、様々なタイプがある。
 ③サイズ:窓のサイズに合わせて遮熱カーテンを選ぶ。

【熱を発生させる家電を使わない】

夏にキッチンでガス火を使うと暑くなることもあります。火を使わない料理として、例えば冷製パスタやサラダなど素材そのものの美味しさを楽しむ料理はいかがでしょうか。
また極力熱を発生させない家電を選んだり、熱を発生する家電の利用時にはその使用時間を短くしたり、不使用時にはコンセントを抜くなどの工夫も考えましょう。

【シーリングファンを付け空気を循環させる】

シーリングファンを使うことで、部屋全体の空気を循環させ、熱の偏りを防ぎ部屋全体の温度を均一にすることができます。
シーリングファンを選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
 ①大きさ:部屋の広さに合わせて適切な大きさのシーリングファンを選ぶ。
 ②風量:風量が多いほど効果的に空気を循環させることができる。でも風量が多すぎると逆に
     不快に感じることもあるので、自分の快適な風量を見つけよう。
 ③音:ファンの音が大きいと快適にはならないので、静音性の高いシーリングファンを選ぶ。

【香りを利用し体感温度を下げる】

実際に涼しくなるというよりは、香りで体感温度が下がる方法です。
例えばペパーミント精油。この清涼感ある香りを嗅ぐだけで、体感温度を4℃も下げる効果があるとされています。暑い夏の日にクリアな感覚を与えてくれるので、気分もリフレッシュできます。(ただし香りは人によって好みや体質によるアレルギーを引き起こす場合があるため、使用前には注意が必要です)

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【すだれやよしずの設置】

日本では昔から、夏になると「よしず」や「すだれ」などの日よけを使って暑さをしのいできました。外からの日差しを遮ることで室内の温度が上がるのを防いでいたのです。

日差しを遮るだけならレースカーテンも同じでは?と思うかもしれませんが、カーテンで受け止めた熱は室内へと広がってしまいます。窓の外側に日よけを付けることで日よけと窓の間にある空気が断熱材のような役割を果たし、熱が室内に伝わりにくくなるのです。
本格的な暑さがくるまでは、窓の外側に日よけを付けて日差しを遮りながら、窓をあけて風を通す。これでエアコンの稼働率は減らせるはずです。
エアコンをつけるほどの暑さになっても、日よけがあれば室内温度がそれほど上がらないので、エアコンの稼働率を下げられます。
エアコンの設定温度を1℃調整すると、約10%の消費電力を削減できるといわれていますが、日よけを上手に活用すれば電気代を抑えることができますね。

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【打ち水をする】

玄関先や軒先に水を撒く「打ち水」も暑さをやわらげる効果があります。
もともとは江戸時代に庶民の知恵から生まれたとされ、水が蒸発するときに接しているものの熱を奪う「気化熱」の働きを利用したものです。また濡れた地面を通る風も冷やされて涼しくなります。
ただし太陽の照っている昼間や日中に打ち水をするのは逆効果。水蒸気が湿度を高めて不快感を増してしまいます。「打ち水」をするなら午前中や日没後がおすすめです。
雨水タンクがあれば、水道代の節約にもなります。雨水タンクは雨どいなどに接続ホースを取り付け、雨水を溜められるようにしたもので、最近では設置に補助金を出す自治体も増えているようです。



■住宅リフォームで部屋を涼しくする方法

【外壁や内壁、屋根に断熱材を入れる・遮熱塗料を塗る】

外壁や屋根に断熱材を採用することで、部屋の温度を適度に保つことができます。
断熱材は、室内の温度を安定させ外気の影響を軽減する働きがあるため、夏場は部屋の熱を閉じ込め、冬場には室内の暖かさを維持します。さらに外壁や屋根に遮熱塗料を塗ることで、よりその効果は高まります。
断熱リフォームや遮熱塗料の選び方については、以下のようなポイントがあります。
 ・断熱材の種類:グラスウール、ロックウール、ポリウレタンウールなどがある。
 ・断熱リフォームの施工方法:外断熱工法(外張り断熱工法)、内断熱工法
 ・遮熱塗料の種類:高日射反射率塗料や断熱塗料など。
 ・遮熱塗料の性能:日射反射率や耐用年数など。
費用が掛かるため、目的や予算、性能などを考慮し、費用対効果を比較して選ぶことが重要です。また自治体が実施している補助金を利用することで費用を抑えることもできますので、一度お調べになってみるのもいいかもしれません。

【遮熱効果のある窓や窓ガラスに変える】

遮熱ガラスは、普通の窓ガラスと比べて部屋の温度上昇を抑え室内を涼しく保つことができます。夏の日差しが強い時期は、太陽熱を反射し部屋の温度を上げにくくしてくれますし、冬は部屋の熱を逃しにくく部屋を暖かく保ってくれます。
例えば、YKKAPのLow-E複層ガラス(遮熱タイプ)だと太陽の日射熱を50%以上カットして、夏は涼しく冬は暖房熱を外へ逃がしません。紫外線も大幅にカットするので、家具やカーペットの退色も抑えてくれます。
さらに基本性能に加え、防犯、防災、意匠性などの機能を加えたガラスも選べます。
窓も最新の樹脂窓に変えれば、昔の窓と比べて断熱性能は7倍になります。窓やガラスを交換するだけで、熱の出入りを集中的に抑えて家全体を快適な温度に保てるようになるのです。
但し費用が掛かるため、目的や予算、性能などを考慮し、費用対効果を比較して選びましょう。

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■エクステリアで壁や窓にあたる日射しを遮る方法

部屋を涼しくする場合、これまで挙げた手軽な方法やリフォームによって住宅そのものの性能を上げることが、よく言われているほうほうになります。
ですが、それらの方法に加えてエクステリアに手を加えることでも、部屋を涼しくすることができます。

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【シェードやグリーンで日射しを遮る方法】

暑い夏の日差しは、特に厳しいものです。しかし適切に日射しを遮れば、室内の温度を下げ快適な生活環境を維持することができます。
例えばシェードや緑のカーテンは、そのための効果的な手段の一つです。
シェードは窓の外側に設置することで、特に日中の強い日差しを遮り、直射日光を遮り室内の温度を下げる効果を発揮します。またシェードは取り付け方を変えることで、室内と庭での過ごし方を調整することも可能。これにより日差しを遮りつつも自然光を適度に取り入れることができます。
緑のカーテンは、窓の外側を覆うためにつる性の植物を育てる方法です。これは直射日光を遮るだけでなく植物の保水効果による気化熱で涼しい環境を作ります。緑のカーテンは、自然の力を利用して室内の温度を下げるという、エコフレンドリーな選択肢と言えるでしょう。

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【オーニングやテラス屋根で日陰のアウトドア空間を作る】

外でのリラクゼーションは、心地良い風と自然光を楽しむことができますが、夏の日差しは強く、日陰がなければ外で快適に過ごすことは困難です。オーニングやテラス屋根は、これらの問題を解決するための優れたエクステリアです。
オーニングは、パラソルのようなテントの屋根で、その形状やデザイン性、機能性から日よけ効果とエクステリアとしての価値が高く、毎日の暮らし空間をより魅力的に演出してくれます。さらにオーニングは大きなサイズにも対応しており、広い範囲で日よけができるという特長ももっていますので、広範囲の日陰を確保し広々としてアウトドア空間を楽しめます。

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テラス屋根は、庭で快適に過ごすために、日差しと雨を遮る屋根が重要です。
特にシェードを取り付けた屋根は日差しをより効果的に防ぎます。これにより天候に左右されずに安心して外での時間を過ごすことができます。



■まとめ:エクステリアで涼しくする方法

これまで、部屋が暑くなる原因のほか、手軽な涼しさアイデアや住宅リフォームによる涼しさ対策に至るまで、いろんな視点から暑さ対策を解説しました。なかでも特に注目すべきはエクステリアによる日射し対策です。
シェードやグリーンで日差しを遮ったり、オーニングやテラス屋根で涼しいアウトドア空間を作り出すことにより、エアコンの冷房だけに頼らずとも心地良い夏を過ごすことができます。
これらの対策は電力代を抑えると同時に、室内の快適さを大きく向上させます。涼しい夏を過ごすために、エクステリアでできる工夫など、ぜひ試してみてくださいね。

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